令和6年度自治会長 挨拶
この一年、自治会長として郷土中之条のために力を尽くしてまいります。ご支援とご協力をお願いいたします。
令和六年は能登半島地震で幕をあけました。平穏な暮らしが一瞬にして崩れ去り、二百名を超す方々が亡くなられました。被災地の皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。今回の地震災害では、道路が広域で寸断されたため被災地への救援が遅れ、改めて「共助」の重要性がクローズアップされました。
中之条は全域が洪水の氾濫想定区域です。広域災害は他人ごとではありません。数年前に千曲川の堤防が上流で決壊寸前になったとき、中之条の住民の避難行動はてんでバラバラでした。この地域の災害時の共助は非常に心もとない状態だと思います。地域の中につながりが無ければ、いざという時の住民の助け合いは期待できません。
自治会が実施している住民の交流・親睦のための行事や防災・防犯・環境整備などの活動は、地域の中のつながりを作っていくうえで大きな役割を果たしています。長い目で見れば、自治会を活性化していくことが、住民のつながりを広めて、地域の安全・安心ひいては災害時の共助の力にもなっていきます。
中之条自治会を活性化していくには、いま三つの大きな課題があります。
一つ目は、担い手(自治会四役など)のすそ野を広げていくこと。現在まで、この自治会の担い手は昔からの集落の方が中心で、世帯数で三分の一に満たない地域に偏っています。新しい地域の活力と発想が入ってこないと、前例踏襲の運営が続き、自治会に無関心な層が増えて活動は停滞していきます。新しい地域から将来の担い手として期待できる人材を発掘していくことが必要です。
二つ目は、女性の参画。これまで自治会四役に女性は皆無で、いまだに一昔前の状態です。女性が担い手に加わることで自治会運営に多様な視点が生まれ、新鮮な取組みも期待できます。
三つめは、住民の意識やニーズに対応した事業の見直し。自治会の事業に住民の理解が得られなくなれば、自治会離れが起こります。ニーズに合わせて柔軟に事業内容を改めるとともに、時代に合わなくなったものは、役員や自治会員の負担軽減のためにも廃止していく必要があります。
長く続いたコロナ禍にも漸く終わりが見えてきました。今年こそは、自粛してきた自治会の事業・活動を全面的に再開できることを願っています。役員一同力を合わせて頑張ってまいりますので、ご支援をよろしくお願いいたします。
最後に、自治会員の皆様のご健勝とご多幸を心より祈念申し上げ、就任のご挨拶といたします。
令和六年度自治会長
中沢 守人